さて、今日ご紹介する小説は、
まじで20代のうちに読んでおいてよかったと思う小説。
あまり、小説というか本自体を読んでこなかった自分が、
たまたま、タイトルのインパクトに惹かれ、
衝動的に買ってしまっていた小説。
最高の小説
死んだ人間が、3年後の世界に生き返る。
「自分はなぜ死ななければならなかったのか」
「自分はなぜ生かされているのか」
『死ぬこと』『自分と向き合うこと』を真剣に考えさせてくれる小説です。
※あまり、本の内容をここでネタバレしたくないので、
気になる方は各々読んでみてください。笑
テーマが明るめの話じゃないので、
そういうのが苦手な方は合わないかもしれませんが
読んでみる価値は相当あります。
「分人」という考えたこともなかった発想
分人とは、相手によって態度を変え、その相手相手によって、
分けられた「自分」がいるという認識。
著者の平野啓一郎さん、僕はこの考え方が大好きです。
この考え方が、この本を紐解く重要なポイントになってきます。
生きてりゃ、自分の周りにはたくさんのコミュニティーが存在していて、
そのコミュニティーによって、演じる自分がそれぞれいる。
家族の中の自分、大学の同級生との自分、会社での自分……
言われてみれば、確かにそうだなぁと強く共感する。
自分の中には、たくさんの「自分」が存在していて、
こっちで傷ついてた割には、こっちでは笑ってるみたいな。
多重人格とかの話ではありません。笑
ただ、この考え方は、
自分のマインドコントロールにすごく理にかなっていて、
「様々な自分」=「分人」と思うことで、
メンタルケアに繋がると思います。
複雑で繊細なことだけど、それぞれの「自分」とうまく向き合っていかなくちゃならない。
今のご時世だからこそ読んでもらいたい
このご時世、特にコロナが蔓延し世界規模の感染問題が大きくなりつつある中、
耳も塞ぎたくなるような「自殺」のニュースが多い。
相次ぐ人の「死」
「死」を自ら選ぶということが、どういうことを意味するのか。
当人と残された方々の人生を大きく変えてしまう。
メンタルのダメージを少しでも和らげられるような、
周りの人間や、自分自身とうまく付き合っていけるような、
そんなヒントが隠されている本かもしれません。
人生で出会えてよかった、マジでオススメできる小説です。
是非読んでみてください。